防災訓練における”炊き出し”の弊害

自治会や町内会が主催する防災訓練・避難訓練の際には必ずといっていいほど備蓄食を用いた”炊き出し”が行われます。

「アルファ米」を参加者に振る舞うといったものですが、私はどうもこの”パフォーマンス”が町民・市民の危機感を希薄なものにしているような気がしてなりません。

『避難所へ行けばせめてご飯ぐらいは食べられる。』という間違った認識を植え付けてしまっているという意味で…

そもそも避難所には常時食料が備蓄されているわけではなく、有事の際には市が管理する防災倉庫から必要に応じて届けることになっています。(自治会などが自主的に備蓄している場合を除きます。)

仮に地震や豪雨による土砂崩れなどでその地域が孤立してしまうと、食料をはじめとした救援物資がすぐには届かないということも十分に考えられます。

また罹災直後はライフラインも途絶えることから、お湯を沸かして暖かいアルファ米をつくることはできません。

各家庭、職場における災害用備蓄が進まないというのはこうした形骸化された「訓練」の影響によるものも大きいと思います。

市町村が備蓄する非常食の賞味期限が近づいたから有効に使うという意味は分かりますが、だとしたら炊き出し食を配る前に、

『今日は非常食とはどんなものかを試していただくためにこうしてご用意しましたが、これは常時この避難所に備蓄しているものではなく、この訓練のために市(町村)の備蓄倉庫から取り寄せております。非常時のための備蓄には(予算的にも)限界がございますので、どうか皆さんのご家庭でも家族全員が数日間凌げるだけのご準備をお願いいたします。』

という趣旨の説明があってはじめて活きてくるものだと思いますが…
皆さんはどうお考えになられますでしょうか?

 



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